第4回日本庭園協会賞受賞         平成17年3月


昭和27年2月生まれ

 

    佐藤邸

 

 

       河村邸

 

       菅野邸

 

        石川邸

 

       中澤邸

 

        大澤邸

 

        大江邸

 

  エヴァホールアネックス

 

 

庭園協会長を受賞して

             横山英悦

 このたび、社団法人日本庭園協会より日本庭協会賞を受賞いたしました。受賞理由が日本庭園の伝統的かつ創造的な作庭活動と後進に対する指導の業績を認めていただいたことであるとお聞きしました。平成に入ってから始まったこの協会賞が十年ぶりの受賞と、これまた喜びがひとしおです。この光栄もひとえに皆様方の日ごろのご指導とご支援の賜物と心より感謝いたしております。

 私は日本庭園の魅力とその美しさにとりつかれ、この道に進んで35年になりました。若いころから庭づくりは50歳ぐらいにならないと世間から認められないと聞かされていましたので、実は早くその歳にならないものかといつも思っていました。関西で庭の修行をし、庭職人となり、53歳にして庭師からようやく駆け出しの「作庭家」一年生になれたような思いがいたします。

 京都から帰郷して、30代前半ごろまでは枯山水の庭等の東北にはあまりなじみの薄い庭を押し付けていたような時期がありました。しばらくは自分の進む道(庭の作風)を見つけ出せなく、京都の庭そのままを模倣していました。風土、習慣の違う山形では無理なことで、当然ジレンマに至ってしまいました。自分を見失いかけていたちょうどそのころ、仙台の現代庭園研究会を知り、その活動を通じ龍居先生始め多くの著名な先生方に出会うことが出来ました。その研究会は又、これまでに体験したことのない創造性にとんだ自由奔放な創作活動をやり、芸術的な一面をも持ったバラエティ富んだ研究会でした。まさに常識を覆す何でもありの世界でした。私にとってはこの研究会の活動が衝撃的なことで、これが自身を振るわせたのです。これがきっかけとなり、40代のころからは伝統庭園の形態を少しずつ進化させ、近年の生活様式にそった庭づくりへと転換、従来からの伝統的な手法・形式にはこだわらないようになりました。自然の中にある内面的な美しさに注目するようになり、大げさに言えば何のしがらみもない自然の美しい姿に精神性を求めるようになったわけです。

現在の私の作庭観に今でも大きく影響しているのは京都の庭匠小島佐一氏(明治四十一年〜昭和五十三年)との出会いがあったからです。それは「無から有にする作庭」に対する情熱と厳しさ、大胆な発想と洗練された力強い構成力でした。作庭構想を練るときはいつもそれを意識してやるわけですが、最近つくる私の庭は気迫や力強さをひかえた優しい雰囲気のものが多くなっております。これも平和な日本の社会情勢下での作庭活動であり、時代の要請かと思っております。

これから進める私の庭づくりは、その地方の地域特性を生かした庭づくりと新しい維持管理の方法です。庭の形だけを追い求めるのではなく、庭そのものが醸し出す雰囲気を大切に、住む人に、訪れる人に何かしらの感動を与えるものであってほしいと思います。人々の気持ちの奥まで染み込むような豊かさとゆとりのある安らぎ感を大切にしたいと思います。

最近、庭づくりも地方の時代と言われていますが、それは、その地域で産出される素材のよさを見つめなおし、身の回りにある庭園素材を自由に使いこなせる卓越した技術力が求められていることであると思います。私は、これからの日本の庭は、その地域の自然と風土に秘められた新たな情景を発見することが 庭の新しいデザインを生み出し、「新しい日本の庭」が誕生するものと考えます。

これまで私の庭づくりの基礎となった伝統的な日本庭園の精神性、神髄をしっかりと受け継ぎ、若い方々に伝承していくことにも大きな使命を感じております。 

   

  雄物川クリニック               庄内検診センター

 

 

 



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